#012 【淫逸】 [世界の終りに贈る歌]

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 麻衣子先生はベッドの上でも割と好みの方だと思う。気持ちよさそうな表情は、僕まで感じさせてくれる。

「あ・・・う・・・ん、そこ・・・」


 声もかわいい。そして、僕を触る手も舌も、とても気持ちいいんだけどね・・・



「あぁ・・・そう、そうやって・・・」

 甘い息を吐いている麻衣子先生。

「・・・ここ?」

 僕は彼女の中に挿れた指を曲げて爪を立てる。柔らかい感触を爪に感じながら、ゆっくり引っ掻いて。

 僕の指に合わせて、彼女の腰は動き息遣いが聞こえる。

「ん、もっと、強くっ」

 僕のを口に含んで、篭った声でねだる。声の振動のせいで僕のは余計に硬く緊張する。

「あ・・・せ・・・んせ・・・」

 いっそのこと、もっと喋らせちゃおうかな・・・2本目の指を入れながら思う。


 シーツの上に敷いたバスタオルは、もうかなり湿って来た。

「はぁ・・・司、くん。欲しいの・・・」

 感じ過ぎて痙攣しかけている彼女に、向かい合った僕はゆっくりと挿れる。

 ベッドがきしむ音と、息遣い。そして僕たちの体液が立てる音。彼女は柔らかくまとわりつき、僕を締め上げる。


 彼女の息が一段と荒くなる。そろそろ来るな・・・

「あ・・・あぁ、司くん、お願い・・・思いっきり、噛んでぇぇっ」



「血が、出ちゃったね・・・」

 僕はタオルを渡しながら麻衣子先生に謝る。

「ううん、大丈夫よ。もっと強くてもいいくらい」

 麻衣子先生は上気した頬をなでながらにっこりと笑う。

 僕は無意識に顎を押さえる。これさえなければ、結婚したい相手かも知れないのにな。



「本当は全身に歯形をつけて欲しいんだけど・・・まだ無理?」

 まだ、というより、多分一生無理だと思う。全身なんて、僕の顎がもたないよ。


 今日は勢いに任せて、首から胸まで頑張ったんだけどな。僕の趣味とは違い過ぎて・・・ごめんね、麻衣子先生。

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