#021 【印象】 [世界の終りに贈る歌]
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あ、今のアングル・・・少しだけ上目遣いで、僕が結構好きな感じだ。
「そうですね。別に僕は構いませんよ」
僕は咳払いをして、澄まして答える。やばいな、ちょっとどきっとしたかも。
「あら、そんな言い方じゃ駄目よ。喜んで、とかわぁい、嬉しいな、とか言わなきゃ」
そう言いながら、ほの香先生は演技過剰気味に見本を見せた。
なんなんだろう、この人は。僕を幼稚園児か何かと勘違いしてないだろうか。
「司くん、ひょっとしてデートしたことないの?」
きょとんとしたほの香先生の顔。からかっているわけではなく、本気でそう思っているように見える。
「まさか。何度もありますよ」
つい言ってしまってから、僕ははっとする。
母だって、僕が女の子と付き合ったことがあるのは知らないはずだ。
そういう『匂い』も素振りも、なるべく持ち帰らないようにしてたのに・・・
「あ、内緒、だったのかしら。ごめんなさい・・・でも、誰にも言わないから。約束するわ」
僕の表情から読み取ったのか、ほの香先生は両手を合わせて何度も頭を下げる。
「別に・・・内緒ってわけじゃないですけど、いつも長続きしないんで母が心配するといけないから・・・」
いつもならどんな状況でもあっさりと誤魔化せるのに、今日の僕はほの香先生のペースに乗せられっぱなしだ。
適当な言い訳も思いつかず、結局弱みを握られてしまった形になるのだろうか。
どうも納得がいかない。これは尚更、早いうちにほの香先生の攻略方法を考えなきゃいけないな。
* * * * * * * * * *
ここ数日、イサムが浮かない顔をしている。どこか具合でも悪いんだろうか。
「どうしたんだよ?そういや、雪上運動会って来週だよな」
僕が話し掛けてもイサムは上の空・・・しばらくして思い出したように、イサムは僕の顔を見る。
「・・・あぁ、そうだ。お前なら相談に乗ってくれるかな」
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あ、今のアングル・・・少しだけ上目遣いで、僕が結構好きな感じだ。
「そうですね。別に僕は構いませんよ」
僕は咳払いをして、澄まして答える。やばいな、ちょっとどきっとしたかも。
「あら、そんな言い方じゃ駄目よ。喜んで、とかわぁい、嬉しいな、とか言わなきゃ」
そう言いながら、ほの香先生は演技過剰気味に見本を見せた。
なんなんだろう、この人は。僕を幼稚園児か何かと勘違いしてないだろうか。
「司くん、ひょっとしてデートしたことないの?」
きょとんとしたほの香先生の顔。からかっているわけではなく、本気でそう思っているように見える。
「まさか。何度もありますよ」
つい言ってしまってから、僕ははっとする。
母だって、僕が女の子と付き合ったことがあるのは知らないはずだ。
そういう『匂い』も素振りも、なるべく持ち帰らないようにしてたのに・・・
「あ、内緒、だったのかしら。ごめんなさい・・・でも、誰にも言わないから。約束するわ」
僕の表情から読み取ったのか、ほの香先生は両手を合わせて何度も頭を下げる。
「別に・・・内緒ってわけじゃないですけど、いつも長続きしないんで母が心配するといけないから・・・」
いつもならどんな状況でもあっさりと誤魔化せるのに、今日の僕はほの香先生のペースに乗せられっぱなしだ。
適当な言い訳も思いつかず、結局弱みを握られてしまった形になるのだろうか。
どうも納得がいかない。これは尚更、早いうちにほの香先生の攻略方法を考えなきゃいけないな。
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ここ数日、イサムが浮かない顔をしている。どこか具合でも悪いんだろうか。
「どうしたんだよ?そういや、雪上運動会って来週だよな」
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