#029 【意識】 [世界の終りに贈る歌]
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僕が説明を始めると、ほの香先生は鼻で笑って遮った。
「そんなこと言って、司くんってば実は負けるのが悔しいだけじゃないの?」
後で泣きを見るのはどっちでしょうねえ、先生。
勝負は、7対3で僕が勝った。
いや、これは点数の話じゃない。
勝ったゲーム数・・・つまり、僕はほの香先生と10回も勝負させられたのだ。
初め、先生はこう言った。
「1回だけじゃたまたまってこともあるでしょうから、3回勝負にしましょ」
そして3回目が終わった時、あっさり前言撤回して言った。
「やっぱり5回勝負にしましょうか」
ちなみに、最初のゲームは先生が取ったが、その後の2回は僕の勝利だ。
5回目のゲームが終わった時点で、今度はこう言い出した。
「司くん、わざと負けたでしょ。それじゃ駄目よ。後5回よ!今度は本当に真剣勝負するんだからね!」
確かに僕は手を抜いたかも知れない・・・でも、負けて怒るなら判るが、勝ったのにふくれるのは何故だろう。
途中は数人のギャラリーもできたが、そのうち飽きたのかぱらぱらといなくなってしまった。
そしてその後のゲームは、5回連続して僕の勝利。
これでいい加減諦めてくれるだろうかと思っている僕に、ほの香先生は息を切らせながら笑い掛ける。
「あ~あ、面白かったぁ・・・司くん、本気出そうと思えば出せるじゃない、ね?」
・・・負けたというのに、何故そんな上から目線なんだろう、この人は。
その後は喉が渇いたと騒ぐ先生に連れられて、僕たちは自動販売機で飲み物を買いベンチに腰掛けた。
ほの香先生は、缶の中身を一気に飲み干してから大きく息をついた。
「やっぱり、現役中学生の体力には敵わないわぁ。年を取ると、どうしても怠け癖がついちゃうから・・・」
そりゃまぁ、元々の体力差もあるでしょうけど。
更に言えば、僕は最近ずっと体力やらなんやらを持て余し気味なわけだし。
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僕が説明を始めると、ほの香先生は鼻で笑って遮った。
「そんなこと言って、司くんってば実は負けるのが悔しいだけじゃないの?」
後で泣きを見るのはどっちでしょうねえ、先生。
勝負は、7対3で僕が勝った。
いや、これは点数の話じゃない。
勝ったゲーム数・・・つまり、僕はほの香先生と10回も勝負させられたのだ。
初め、先生はこう言った。
「1回だけじゃたまたまってこともあるでしょうから、3回勝負にしましょ」
そして3回目が終わった時、あっさり前言撤回して言った。
「やっぱり5回勝負にしましょうか」
ちなみに、最初のゲームは先生が取ったが、その後の2回は僕の勝利だ。
5回目のゲームが終わった時点で、今度はこう言い出した。
「司くん、わざと負けたでしょ。それじゃ駄目よ。後5回よ!今度は本当に真剣勝負するんだからね!」
確かに僕は手を抜いたかも知れない・・・でも、負けて怒るなら判るが、勝ったのにふくれるのは何故だろう。
途中は数人のギャラリーもできたが、そのうち飽きたのかぱらぱらといなくなってしまった。
そしてその後のゲームは、5回連続して僕の勝利。
これでいい加減諦めてくれるだろうかと思っている僕に、ほの香先生は息を切らせながら笑い掛ける。
「あ~あ、面白かったぁ・・・司くん、本気出そうと思えば出せるじゃない、ね?」
・・・負けたというのに、何故そんな上から目線なんだろう、この人は。
その後は喉が渇いたと騒ぐ先生に連れられて、僕たちは自動販売機で飲み物を買いベンチに腰掛けた。
ほの香先生は、缶の中身を一気に飲み干してから大きく息をついた。
「やっぱり、現役中学生の体力には敵わないわぁ。年を取ると、どうしても怠け癖がついちゃうから・・・」
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更に言えば、僕は最近ずっと体力やらなんやらを持て余し気味なわけだし。
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